FREEplus(フリープラス)です。
石川県金沢市の小さな不動産屋です。

急にある曲が聴きたくなり、以前買ったはずのCDを探したのですが、さほど広くない家のどこにもありません。
”探しものあるある” ではありますが、見つからないとさらに欲しくなります。

探しながら、そのCD音源を某音楽ストリーミングサービスにアップロードしたことを思い出し、無事アルバムを聴くことができました。

久しぶりに聴いたけれど、やっぱりカッコいい!
20代の私、音楽の趣味いい!
などと自画自賛しながら、ふと思いました。
今の音楽ストリーミングサービスでは、けっしてメジャーではないこのミュージシャンを知ることはなかったなと。

自分の興味とは関係なく、多種雑多にいろんな曲が流れてきたラジオやテレビの音楽番組。
この曲を知ったのも、車の中で聴いていたFMでした。
気になる曲が流れてきたので、ミュージシャン名や曲名を聞き逃さないように、全力で耳を傾け、記憶していたことを微笑ましく思い出します。

現代のインターネット上では「自分の興味とは関係なく、多種雑多に流れてくる」情報はほぼ存在しません。
動画・音楽ストリーミングサービス、ショッピングサイト、ニュースサイトなどでは、レコメンド(おすすめ)機能が当たり前です。
ニュースサイトであるニュースを読んだら、こういうニュースも興味あるでしょ?と関連するニュースばかりが表示されます。
世の中はこの話題で持ちきりなのか?と錯覚させられるほどです。
音楽ストリーミングサービスも同様で、お気に入りのミュージシャンを登録すると、同じミュージシャンを聴いている “他のサービス利用者” の聴取嗜好から分析された、似たような傾向・ジャンルの曲ばかりが流れます。

AIの「おすすめ」に委ねるのは楽ですし、タイムパフォーマンスにこだわる層には無駄がないと評価されるのでしょう。
ですが一方、自分の興味の行き先すらもアルゴリズムに統制されているとも感じます。
「AIの発達で無くなる仕事」などがニュースで取りざたされていますが、AIの発達で失くすのは、人が本来持っている自発性の方なのかもしれません。

ところで、冒頭のCDが未だ見つかりません。
私の場合、自発性よりも記憶力の喪失を心配する必要がありそうです。