FREEplus(フリープラス)です。
石川県金沢市の小さな不動産屋です。

「いつかはマイホームがほしい」と思っていても、なかなか踏み切れない方は多いと思います。
住宅購入は人生に何度もあることではないからこそ、不安になるのは当たり前!
そこで誰しもが抱える、4つの悩みについて考えていきます。
ネットにあふれている情報は都市圏が中心なので、ここでは地方都市が考慮すべきポイントについても、各種データを加えながら解説してみます。

不安ポイント1.「結局、持ち家と賃貸はどちらが得なの?」

持ち家と賃貸はどちらが得?という比較は、不動産業界の永遠のテーマです。
” 賃貸の家賃を払い続けるなら持ち家を買った方が得 “
” 収入に応じて住み替えできる賃貸物件の方が得 “
このテーマは人気なので、掲載したサイトは閲覧数が伸びると言われているくらいです。

まず費用を比較すると、立地や専有面積など住み心地がほぼ同じ物件を選ぶ場合、
50年間の費用総額はそれほど変わらない、との試算があります。
SUUMOより:賃貸VS購入のメリットデメリットを比較。「住居費」はどっちが得?
試算通りにトータルコストがそれほど変わらないのであれば、何に価値を求めるかが判断基準になってきます。

近年、高齢者は賃貸物件が借りにくい、というニュースをよく見ます。
家族の形が多様化しており
・面倒を見てくれる親族がいない
・連帯保証人になってくれる親族がいない
方が増え、リスクを嫌った大家さんがそのような方たちの入居を断るためです。
ただ「日本の人口が減少傾向なので、今後は賃貸物件も余ってきて高齢者も借りやすくなるはず」
という意見もあり、借り手の見つからない賃貸物件”数”は増えてくると思われます。
ですが借り手を選ぶ権利は、今もこれからも貸主側(大家さん)にあります。
未入居の物件数が増えることで ”賃貸物件を借りやすく” なっていくと思いますが、
高齢になった時に ”自分が希望する賃貸物件を借りるのは難しくなる” 可能性については考慮しておいた方がいいと思います。

実際に「将来の住まいを確保するために」と住宅購入を検討する方は増えています。
「得か損か」より、「自分にとってどちらの選択がより有益か」が、持ち家vs賃貸の判断基準になっていくのかもしれません。

不安ポイント2.「住宅ローンを払い続けられる?」

住宅購入を検討する上で、住宅ローンの返済は最大の懸念材料だと思います。
「毎月の返済額は手取り月収の20~25%以内に」
「月々の住居費用はローンの返済額だけでないので返済計画が大切」
など様々な助言をネットでも見ますが、それでも漠然とした不安が拭えないのが本音ではないでしょうか。

住宅金融支援機構によると、
令和2年度の既往債権と買取債権を合わせたリスク管理債権額は3.48%でした。
リスク管理債権とは
 ①破綻
 ②延滞
 ③3か月以上延滞
 ④貸出条件緩和といった返済ができない、または困難な状況にある債権
のことですので、約3.5%は返済不可もしくは困難な状況だった、という意味になります。
これは逆に考えれば、残りの約96.5%の方は返済し続けているということです。
大多数の方が出来ることを、自分だけが出来ないのではと悩む必要はありません。

それでも心配なら、”無料でプロの力を借りる方法” をお教えします。
それは、各銀行でやっている『住宅ローンの事前審査』です。

事前審査は購入物件が未定でも、将来的に物件購入を検討されている方なら申し込みができます。
・申込者が住宅ローンの借り入れ基準を満たしているか
・申込者の借り入れ希望額は妥当か(その希望額を承認できるか)
をその銀行の審査基準で判断します。
銀行によって一部異なりますが、主な審査材料は以下になります。
①返済負担率
 奨学金やカーローン、カードローン・リボ払いなどの借り入れを含めた総返済負担率が基準内か
②返済能力
 各種税金や公共料金の延滞や滞納がないか、毎月安定した収入があるか
③信用情報
 過去に金融事故(他社借入金などの延滞や滞納)がなかったか
④健康状態
 団体信用生命保険への加入条件を満たす健康状態か

自分以外の視点で”金融のプロ”がチェックしてくれると考えれば、大きなメリットです。
事前審査で借入可能額が把握できれば、物件購入に充当できる金額が想定できますし、
仮に借入可能額が自分の希望額に届かなかった場合、計画の見直しができます。
これで気持ち的にはかなり楽になるはずです。

不安ポイント3.「もっといい条件の物件が出てくるかも?」

マイホームは高額なので失敗したくないし、満足した買い物にしたい。
その気持ちはとても良く分かります。
ただ残念ですが「100%理想通りの家は(ほぼ)ない」とお伝えせざるを得ません。
・予算内で
・希望の場所に
・希望の間取り、外観デザイン、内装、設備を備えた住宅
が売り出されることは、滅多にありません。
「もっといい条件の物件」を探し出すと、身動きが取れなくなります。

まず「100%理想通りの家」を探すはやめて、「ここだけは譲れない」条件を明確にしましょう。
それから優先度の高くない希望を見直し、妥協できる点を探します。
優先度の高くない条件を少し見直すだけで選べる物件は増えますので、「いい物件」を見つける機会は確実に増えます。
譲れない条件、妥協する点、を自分で考えて決めるので、満足度の高い選択ができるはずです。

不安ポイント4.「買った後に資産価値が下がったらどうしよう?」

都府内一等地のビンテージマンションなどの例外はありますが、基本的にはマンションも戸建ても、築年数が経つにつれて資産価値は低下します。
ただ「資産価値があまり下落しない物件」は存在します。
ネットなどでは「主要駅から徒歩10分以内」が資産価値が下落しにくい立地条件と言われており、公共交通での移動が中心の都市圏では特に顕著な傾向です。
ですが、まだまだ自動車が主な移動手段である金沢市のような地方都市では、より注目するべき指標があります。
その一つが各自治体が設定する『居住誘導区域』です。

現在、国土交通省を中心に「立地適正化計画」が進められています。
「立地適正化計画」とは、自治体ごとに推奨する居住エリア(=居住誘導区域)に人口を意図的に集めることで、効率的な公共サービス運営を図る計画です。
居住誘導区域では、都市のコンパクト化や適正な公共交通ネットワークの構築により、住民の生活利便性の維持、向上が見込まれます。
ただ立地適正化計画が進むと、居住誘導区域の不動産価格は上昇する一方、対象外となる地域では不動産価格が下落することが予測されます。

将来的に住み替えを考えている場合、売却を見据えた物件探しが大切です。
購入時に各自治体が推奨する居住誘導区域を考慮することで、「資産価値があまり下落しない物件」を探すことができます。
参考までに、石川県内の各自治体が策定した『都市計画マスタープラン』を載せておきます。
石川県土木部都市計画課『各都市計画区域マスタープラン

さて、参考になりましたでしょうか?
こういう考え方もあると思っていただければ嬉しいです。