「なんていうか、温度差があるんですよ」

とある会社の若い男性社員が、ため息をつきながら話し始めました。
後輩の女性社員をどう指導したらいいのか、悩んでいるそうです。

「○○さんでもそう思うんですか?同年代じゃないですか」
「5歳くらい違いますけどね」
「言いにくいのは、女性だからですか?」
「というか、もう世代が違う気がしてます」

同年代でもそう感じるのか、と驚きました。
イマドキの会社にしては珍しく、よく社内で飲みに行くと聞いています。
そんな間柄でも、仕事を円滑にする人間関係の構築は難しいようです。

「△△さんなんて、なにか指摘するとすぐ反論して来て、自分のミスを反省しないし」
「そうなんですか」
「それを見習うのか、彼女の同期たちも同じような態度を取り始めて」
「それは面倒ですね。でもそれ、彼女たちにとっても不利益なんですけどね」

これから先の30~40歳代を見据えて、今仕事を頑張るのは無駄じゃないと彼女たちに伝えたい。
部外者が言ったところで影響ないんですけど。

「なんだろう、反抗してる△△さんに憧れるのかな」
「私も若い頃、ちょっと悪い先輩が魅力的に見えましたから」
「なんでいい先輩がいるのに、そっちを見習わないんでしょう」
「ホントに。気配りできる素敵な先輩たちがいらっしゃるのにね」

破天荒な人に憧れて、真面目できちんとした人を軽く見てしまう。
どこにでもありがちなことです。

「そのいい先輩たちは、全然彼女たちに注意しないですし」
「女性同士だと、難しいところありますよね」
「で、自分たちで黙々とやっちゃうんですよ」
「実際、叱らない方が楽ですもん。叱るのってエネルギー要りますからね」
「ま、僕も言うのが面倒だと自分でやっちゃいます」
「でもちゃんと教えてあげないと。彼女たちの成長機会ですし」
「分かってるんですけどね」
「○○さんだって楽になれませんよ?ここの皆さん、中堅社員の方だけがいつも忙しそうで心配です」

こんなに真剣に悩んでくれる先輩がいる幸運に、彼女たちが気付いてくれるといいのですが。
小さい不動産屋は新入社員もいないので、お力になれずホントに不甲斐ない。