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石川県金沢市の小さな不動産屋です。

さて都市圏では電車や地下鉄などの公共機関が整備されていますが、地方に住んでいると自動車がなければ生活に不便な場面が往々にあります。
しかし、高齢ドライバーの交通事故がメディアなどで大きく取り上げられるたびに、ご本人もご家族も「免許を返納しなければいけないのか」と悩まれるようです。
そこで、日本とイギリスの対策と意識の違いをみていきたいと思います。

日本では、2022年5月から75歳以上で一定の違反歴のある高齢運転者に対する運転技能検査が導入されました。
第1種運転免許では70点以上でないと合格とならないため、ある程度の事故抑止効果が期待されます。(不合格の場合は何度でも再受験可能)
さらに、自動ブレーキなどを備えた安全運転サポート車だけを運転できる免許制度も始まりました。

対するイギリスでは、更新時に運転免許センターや警察署に出向いて検査や講習を受ける必要はありません。
いったん70歳の区切りがありますが、それ以降も運転する意思がある場合は、オンラインか郵送で申請すれば簡単に免許更新ができます。
高齢者の運転免許については、国が取り締まるというよりも自己の判断に委ねられていて、個人の運転する自由が尊重されているようです。
イギリスでも”運転について年齢制限を導入すべき”という論争はあるようなのですが、2023年2月に実施された『85歳で免許返納すべきか?』というウェブアンケートに、91%が「あからさまな差別」と回答したそうです。

今は自動運転が浸透するまでの過渡期でもあります。
技術の進歩によって運転能力の衰えを補う取り組みも始まったばかりです。
高齢者が住み慣れた場所で生活できるよう、環境が改善されていくことを願います。