お会いすると、どちらからともなく立ち話が始まる女性がいます。
いつものように挨拶をしたら、
「今の仕事を辞めようと思っている」と聞かされました。
たしか入社されて2年。
頑張っていたようなのに、なにがあったのでしょう。
「もう、疲れました」
「忙しそうですもんね、そちらの職場」
「先日、クチコミでクレームを書かれたんです」
「差し支えなければ、どんな?」
彼女の仕事は接客です。
いわれのないものも含めて、クレームを受けるのは初めてではありません。
それでも今回の内容は意外なものでした。
「お客様の忘れ物を店で保管してたんです」
「はい」
「そのお客様から連絡があったので、預かっていることをお伝えしたら、宅配便で送ってほしいと言われて」
「よかった」
「梱包してお送りしたら、クレームを書かれました」
「お礼じゃなくて、クレームを?」
「着払いでお送りしたんです、忘れ物を」
「自分で頼んだんだから、当たり前でしょ」
「でも、着払いで送ってくるとは思わなかった、事前に案内がなかったと」
「もしかして、タダで送ってもらえると思ってた?」
「そのようです。その認識が欠けていました」
これ、店側が送料を負担しなければいけない理由あります?
梱包するのだって手間なのに。
いろんな人がいるんだな、とあらためて思い知らされます。
「変わった人がいるんですね」
「で、着払いと言わなかったのかと上司から叱られました」
「着払いで送るの、普通だと思いますけどね」
「ですが、言わなかったのは事実なので」
「そうかもしれないけど」
「ただ、そんなクレームをもらうたびにライフが削られるんです」
これが「今の」当たり前なら、接客業、大変すぎる。
それでももう少しだけ頑張ってみる、という彼女と手を振って別れました。
しかし「お客様は神様」だと思ってる人、未だにいるんですね。
スーパーで店員さんの導線を予測して巧みによける、私を見習ってほしい。

