FREEplus(フリープラス)です。
石川県金沢市の小さな不動産屋です。

さて、前回 の続きです。
以前ドラマ化された『正直不動産』という漫画の中に、こんな場面がありました。

「未公開物件を紹介しろ!」と詰め寄る客に、
主人公は「そんな物件あるわけないでしょ」とすげなく言い放ちます。
「どこにも販売情報が出ていないお得な物件、という未公開物件はない」
「売主は物件をできるだけ高く、早く売りたい。そのためにはできるだけ多くの人に知ってもらう必要があるんです。
それをわざわざ情報をクローズにして、買主を儲けさせる理由も義理もないでしょ。」

本当に、これにつきます。
”どこにも販売情報が出ていない、自分だけにお得な物件”は不動産市場にはありません。
そんな幻想を持っていると”未公開”という特別感に踊らされて、割高な物件を購入することにもなりかねません。
未公開物件とは、「価格情報や諸条件が公開されていない物件」です。
もし相場より価格が割高であっても、市場価格との比較が難しい物件でもあるのです。
さらに「他のお客様も待っているので」と決断をせかされれば、判断力も鈍ってしまいます。

さて、『正直不動産』では続きがあります。

「(どこにも販売情報が出ていないお得な物件はないが)売主の希望でサイトやチラシでの広告が禁止されている物件はある」

実際に、売主様のプライバシーを守るためなど、諸事情によってポータルサイトやチラシでの広告を控えている”非公開物件”はあります。
ただ、「非公開にせざるを得ない事情がある物件」であることは十分理解しておく必要があります。
その事情が許容できる内容なら問題ないのですが、騒音や悪臭などの近隣トラブルである場合は、売主様だけの問題なのか、買主様が引っ越しても継続される恐れがあるのか、には注意する必要があります。

いずれの場合も売主側の不動産会社に「未公開」である理由をしっかり確認することをお勧めします。
もし心配でしたら、不動産エージェントの利用もぜひご検討ください。