接客業をしている知人は、たまに面倒な目に逢います。
先日も、ちょっと困った方がいらしたそうです。
40代くらいの女性が店に入ってきて、いきなり透明のポーチを開け始めました。
「両替してください」
「3000円くらいあると思うけど」
さっとポーチに目をやると、10円玉と50円玉がほとんどで500円玉は見当たりません。
ちょうど混んでいる時間帯でもあり、店内には他のお客様もいます。
加えて、その女性の高圧的な態度も気になります。
両替に応じたら「そっちで小銭数えて」などと言われそうです。
「申し訳ありませんが、両替はできかねます」
「はぁ?なんで?」
「大量の小銭の両替はお断りしております」
「勘違いしてるんじゃない?お札を小銭に買えるんじゃなくて、その逆よ」
「はい」
「お釣り用の小銭、要るでしょう」
「申し訳ありませんが」
「はぁ?こんなこと初めてだわ」
そう呆れるように言ってポーチをしまい、知人を指差して言い捨てたそうです。
「そっちが後悔するからね!」
話を聞いて、思わず笑ってしまいました。
「後悔してる?」
「まさか笑。今は現金で払う人も減ったから、小銭もそんなに要らないし」
「むしろ、銀行で小銭を両替したら手数料かかるのにね」
「そう」
「混んでたんだよね?お店に迷惑かも、とは思わなかったのかな」
「いろんな人がいらっしゃるんですよ」
知人は ”今の多様性” を深く理解しているようです。
「その人、その後どうしたんだろう」
「近くのコンビニにでも行ったんじゃない?」
「コンビニで両替だけなんて、絶対断られるでしょ」
「ね」
「じゃ、人生2度目の経験したかもね」
「ウチが初めてだったらしいから。笑」
しかし要望が通らなかったら、人を指差して捨て台詞を吐くなんて。
いい大人のやることではありません。
「人の振り見て我が振り直せ」
この言葉をあらためて心に刻むことにします。

