「なんですかぁー⁉」

不機嫌を隠そうともしない、大きな声が聞こえました。
その声のする方を見ると、若い女性が私を見ています。

え、私⁉

ある商業施設で、同年代の女性に
「○○はどこにありますか?」
と声を掛けられ、
「多分、あそこにあると思います。無かったらごめんなさい」
と答えていた最中のことでした。

突然、自分に向けられた悪意に驚いて、身体が動きません。
3秒くらい見つめ合ったあと、プイっと女性は歩き去っていきました。

今の、なんだった?
判然としないまま、その女性を見送りました。

時間が経って冷静になると、段々腹が立ってきました。
接触もない知らない人が、不機嫌な態度をみせる理由が分かりません。

数日後、その苛立ちを知人に話してみました。

「…ってことがあって。どう思う?」
「知り合いだったんじゃない?質問してきた人と」
「そうは見えなかったけど、そうだったのかな」
「知り合いになんか言ってる人がいる、って怒ったとか」
「5mは離れてて、なに話してるかも聞こえないのに?」
「知らんけど」
「だとしたら世間怖い。理不尽すぎる」

人と関わらない方が安全なのかもしれませんが、それは世知辛い。

「ま、攻撃的な人が増えたよな」
「SNSとか見てると、しんどくなるもんね」
「コンビニでリアルに舌打ちする女性がいて、びっくりした」
「じゃ、舌打ちされなかっただけマシか」

そう笑ったことで、少し気も晴れました。

普段接している若い人たちは、気がいい人の集団だったんだな。
と、あらためて感謝する出来事になりました。
みんな、いつも優しくしてくれてありがとう。